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【2020年上半期版】ブランディング動画事例を紹介!海外の思わずもう一度見たくなる動画を使った広告7選

ブランディング動画事例を紹介!海外の思わずもう一度見たくなる動画を使った広告7選

2020年もすでに半分以上が過ぎました。

新型コロナで騒然とした上半期で、コロナの前と後でCMの雰囲気も大きく変わりました。人々が家の中で過ごす時間が増えたことでテレビの視聴率が上がり、インターネット広告に押され気味だったCMがまた注目を浴び始めています。

今回は2020年上半期版、海外の「思わずもう一度見たくなるCM」を特集します!

テレビCMやWeb動画の作成を考えている企業の担当者様、最新の海外の動画ブランディング事例に興味がある方、おもしろくてキャッチーなCMを作りたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。

No.1【2020年上半期版】思わずもう一度見たくなる海外のCM7選

年に一度、広告業界が一斉に注目する「スーパーボウル」が2月に開催され、特に注目を集めたのはアメリカのCMでした。

それでは早速、以下で印象深い「もう一度見たくなる」海外のCMを7つ紹介します。

チートスポップコーン “Can’t touch this”

アメリカを代表するチーズスナック「チートス」ポップコーンバージョンのCMは、アメリカの1億人以上が見る「スーパーボウル」で放送されました。

スーパーボウルはアメリカンフットボール年1度の最高大会です。視聴率は40%超え、CM出稿費は30秒で約5.5億円だと言われています。アメリカ全土にリーチすることができるこのタイミングを、もちろん企業は逃しません!毎年有名企業が練りに練ったテレビCMを披露し、大きな話題を呼びます。

スナック菓子を食べると手が汚れます。チートスポップコーンを食べた手では”can’t touch this”(触れない)とMC Hummerが言いに来る、シンプルですがキャッチーかつインパクトのあるCMです。

MC Hummerのスーパーヒット”U can’t touch this”のフレーズが耳に残り、ついもう一度再生したくなってしまいます。

ペプシゼロ “Missy Elliot & H.E.R” Super Bowl Commercial

ローリングストーンズの「Paint it Black」という楽曲を、アメリカの人気アーティストMissy ElliotとH.E.Rが歌うCMです。

真っ赤な空間に真っ赤な衣装、「コーラ」と書かれた缶…。しかし、「赤いドアを黒く染めたい」という歌詞とともに、缶や空間はペプシのイメージカラーである黒に変化していきます。

コカ・コーラとのイメージカラーの違いによって自社ブランドをアピールした点は見事としか言いようがありません。コカ・コーラとペプシ、各ブランドの特徴が人々に浸透しているからこそできる広告表現です。

タイド “Now Stains can wait” Super Bowl Commercial

スーパーボウルの観覧中、服にシミが!

「今はスーパーボウルだから、洗濯はあとで」と言われるものの、どれだけ待っていればよいのかと悩むチャーリーがスーパーボウルの他の企業のCMに登場したり、ハーフタイムショーに加わったりしながら「タイド(洗剤名)なら、急がなくてもシミを落とせる」というメッセージをコミカルに伝えています。

スタジアムのシーンや他のスーパーボウルのCMの場面など「スーパーボウルを見ている」という設定がまさに視聴者と一致し、ブランドメッセージがよりストレートに伝わったことでしょう。

ジープ ”Groundhog day legacy”

1993年の名作映画「Goundhog Day(邦題:恋はデ・ジャブ)」を見たことがある方はこのCMを見てピンをきたかもしれません。

この映画は「2月2日の朝6時から翌朝5時59分を繰り返す」という超常現象が主題になっています。

映画で主演を務めたビル・マーレイが登場し、映画のように同じ日々を繰り返すと思っていたところ、ジープを見つけます。ジープに乗った主人公は映画と違い、毎日異なる場所に行って楽しみます。

「ジープ・グラディエイターがあれば同じ日などない」というメッセージが、「同じ日を繰り返す」という映画のモチーフによって魅力的に引き立っています。

ジープの旅に付き合うウッドチャックがとてもかわいらしく、何度見ても飽きません!

バーガーキング “Cow’s Menu”

バーガーキングはコロナ渦真っ只中の7月半ばに、このWeb動画をリリースしました。

「ウォルマート(アメリカのスーパーマーケット)でヨーデルを歌う少年」としてSNSで話題になった人物を起用し、「牛のおならとゲップによる地球温暖化」をテーマに「The Reduced Methan Whopper(減メタンガスワッパー)ハンバーガーを紹介しています。

環境に配慮し、おならやゲップが出にくい飼料で育てた牛を使用したのが「the Reduced Methan Whopper」です。

キャスティングのユニークさや和やかなメロディーに対して「おなら」「げっぷ」が出てくる歌詞のコントラスト、「地球温暖化防止」というメッセージが注目を浴びました。少年の美しい歌声が心地よく、耳に残ります。

ウーバー “Thank you for not riding”

日本では「ウーバーイーツ」で有名なウーバーですが、アメリカではタクシー配車サービスがメイン事業です。

新型コロナによって自宅で過ごす人たちの映像を流し、「家にいられない人のために、家で過ごそう」「ウーバーに乗らずにいてくれて、ありがとうございます」というメッセージで締めています。

タクシー配車アプリが「今自社のサービスを使わない」ことに感謝を示し、自社の利益よりも人々の安全を優先する企業の理念が大きな共感を呼びました。

不安の中でも日々寄り添い、前向きに暮らす人々の映像に心を打たれます。

ナイキ “For Once, Don’t Do It”

こちらは黒人差別撤廃運動「Black Lives Matter」をモチーフにした広告で、音楽と文字だけのシンプルな作りです。そのシンプルさと、”Don’t Do It”のコピーが多くの人の目に止まりました。

ナイキのスローガンは、ご存知のように”Just Do It“です。企業理念と正反対のメッセージを発することにより、より強いメッセージとなっています。それも、企業スローガンが全世界に浸透しているナイキだからこそ為せるわざだと言えるでしょう。

No.2上半期海外CMの特徴や傾向

2020年は世界中にとって激動の年です。上半期の中でも上旬は2月のスーパーボウルによって海外のテレビCMは例年の盛り上がりを見せていました。しかし、その後世界情勢は一変します。

3月頃から世界的な大流行を見せ、人々の生活を一変した新型コロナウイルス、5月に黒人であるジョージ・フロイト氏が白人警官に殺害されたことによって起こった”Black Lives Matter”デモ…。

先の見えない未来や閉塞的な社会に対する人々の不安や不満が高まったことを受け、人々の気持ちに寄り添おうとする企業のメッセージが目立ちました。

また、新型コロナへのメッセージを発する企業に対する批判も見られます。

上記の動画はMicrosoft Samというデジタルマーケティングに従事するYouTubeクリエイターによって作られた、アップル、フェイスブック、バドワイザーやメルセデスなど様々な企業のCMを切り取ったものです。

「Covid 19に関する企業広告はどれもまったく一緒だ」とのタイトルからわかるように、多くの企業が同じようなトーンで似たようなメッセージを発しており、「お決まりのパターン」と思われても仕方がないとも言えるでしょう。

Microsoft Samは以下のように語っています。

「多くの企業が新型コロナのせいで資金不足に陥り、とにかくすぐにメッセージを発さなければならなくなった。しかし、ソーシャルディスタンスによって撮影ができないので過去のフィルムを使い回し、フリー素材のピアノ曲を使い、同じような決まり文句の広告が津波のようにリリースされた。」

企業の同じような広告を痛烈に批判しつつ、Samは「今こそ新しい広告を試すべきタイミングだ」とも言っています。

そして、また新しい手法をとったのがCM王のバーガーキングです。SNSの有名人をキャスティングし、環境問題に訴えました。Best Ads ontv.comは「2020年はおかしな年だが、それでもこんな広告が出てくるとは思いもよらなかった」と称賛を示しています。

この情勢だからこそ、ただ単に「消費者に寄り添う」だけでは不十分であり、他の企業とは異なる方法でブランド価値を訴求する必要性が生じています。薄いメッセージでは「偽善だ」「他の企業に合わせているだけ」と視聴者から思われてしまいます。

つまり、「動画広告にどんなメッセージを乗せるのか」「そのメッセージがブランドとどう関係あるのか」という根本的な部分が、さらに重要視され始めたとも言えるかもしれません。

No.3まとめ

いかがでしたか?

今回は2020年上半期に放映された、海外の「もう一度見たくなるCM」を紹介しました。上半期の前半はスーパーボウル、後半は新型コロナウイルスに関するCMが目立ちました。

また、単なる「この時期を頑張って乗り越えよう」というメッセージだけでは他社と差別化できず、視聴者に届かない現状も見えてきています。

2020年下半期はどんなCMが出てくるのでしょうか。ただ単に「寄り添う」メッセージに視聴者は飽き始めており、真の企業のブランド力やメッセージ性が強いCMこそが下半期にも注目を浴びることは間違いないでしょう。

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