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【2020年上半期版】ブランディング動画事例を紹介!日本国内の思わずもう一度見たくなる動画を使った広告6選
2020年も半分が過ぎました。新型コロナによって自粛が続き、変わり映えのない日々が続いているかもしれません。
しかし、時間は確実に流れ、広告のトレンドも変化してきています。新型コロナの前後で広告のトーンが大きく変わり、また自宅で過ごす人が増えたためテレビの視聴率も上昇傾向とのことです。
今回は思わずもう一度見たくなる、日本のCMを厳選して紹介します。
これから自社の動画広告を作りたい、動画でプロモーションを行いたいと考えている担当者の方は、2020年上半期のCMを復習しながらぜひ今後の動画広告作りの参考にしてください。
No.1【2020年上半期版】思わずもう一度見たくなる日本のCM7選
早速、2020年上半期に日本で放映された、「思わずもう一度見たくなる」CMやWeb動画を紹介します。
定番のシリーズものから新型コロナによる社会へのメッセージまで、2020年上半期はCMの幅が広かったと言えます。
日清食品 「旅するエスニックシリーズ」
SNSで話題の「匂わせ」とは、はっきりと言うことなく、さまざまな方法で異性の影を感じさせることを指します。
この動画で「匂わせたい」という楽曲にのって現れるのは、男性のシャツが見切れているお酒の写真、男性の後ろ姿、意味深なイニシャルなど。
インスタグラムでよく見る匂わせ写真を装って「あるある」と視聴者の共感を煽り、本当に匂わせていたものは何だったのか、おそらく誰も気づかなかったことでしょう!
単なる恋愛事情の匂わせには終始しない展開、細かいところにこだわった演出は一度では飽き足りず「もう一度見たい!」となるに違いありません。
これは良い広告動画。
良いから、とにかく一回見てってなる。 そして、みんな裏切られる。 pic.twitter.com/7KyM1mrLt0 — 橋本茂人|HASSYADAI (@sgt_xen) April 15, 2020
このWeb動画を「よい広告」だと紹介した上記のツイートは約16万以上のいいねを獲得しているように、SNSでも大きな反響を呼びました。
日清食品カップヌードル「Hungry Dayワンピース篇」
毎回インパクトのあるCMでおなじみのカップヌードルですが、2020年上半期には「Hungry Days」シリーズ、通称「アオハル」のワンピースバージョンが放映されました。
窪之内英策氏によるさわやかな作画のワンピースでは、登場人物が「もし高校生活を送っていたら」という視点で物語が展開されます。
また、本編の「頂上戦争」をCM内では体育祭の「騎馬戦」で表現したり、おなじみのキャラクターが勢揃いしたり、背景にもファンにはたまらない細かいネタが散りばめられています。ワンピースファンは何度も見たくなってしまうでしょう。
そもそも、アオハルシリーズではなぜ青春アニメを題材にしているのでしょうか。気になっている方もいるかもしれません。
東京ウォーカーによる日清食品宣伝部へのインタビューによると、カップヌードルのCMは、実は一貫して「若者を応援したい」というメッセージを発し続けているそうです。
そして、今さらカップヌードルのおいしさを広告するよりも、若者が共感できるようなカップラーメン独自の世界観を共有し、さまざまな角度から話題にしてもらいたいという意図があります。そして、若者の心を掴むカップラーメン独自の世界観を表す方法として、ワンピースのような青春アニメが用いられたそうです。
確かに、カップヌードルの味を知らない人はいないと言っても過言ではありません。ここまで国民に浸透しているブランドだからこそ、商品名や特徴をあえて目立たせない大胆な表現方法が取れるとも言えます。
NTTコミュニケーションズ企業広告「Go the Distance.」
2019年のNTTコミュニケーションズ創立20周年時に制定された新しいスローガン「Go the distance.」をテーマにした企業広告です。動画はNTTコミュニケーションズ公式サイトから見ることができます。
力強いナレーションとともに走り抜けるたくさんの人たち、その中には原始人や鉄腕アトム、バーチャルアイドル「花譜」なども混ざっています。何か見逃したものはないか、ついつい確認したくなる動画です。
「デジタル技術が世界中に広がっていく時代だが、その中心はいつでも人間であり、コミュニケーションだ」というコアメッセージは、はからずともこの新型コロナが猛威をふるう世界にぴったりとあてはまっています。
新型コロナによってソーシャルディスタンスを保たなくてはならず、人と人との物理的距離は広がる一方です。
そんな時代だからこそ、「距離は隔たりじゃない。」「遠く離れたものに思いを馳せることで進化してきた」というメッセージが視聴者の心を打ち、未来への希望を感じられるのではないのでしょうか。
日本赤十字社「ウイルスの次にやってくるもの」
日本赤十字社が新型コロナ感染拡大を受け、作成した動画です。日本赤十字社ほどの高名な医療機関が厳重注意を呼びかけるのはウイルスではなく、その次にやってくるものでした。
得体の知れない新型コロナウイルスにより人々は混乱し、恐怖を覚え、他人を攻撃するようになります。「人に知られたくない」とウイルスに感染した人が感染を隠すようになると、感染拡大を抑えることはできなくなってしまいます。
そのような混乱を防ぐため、「恐怖に飲み込まれる前にできること」を具体的なアクションとして紹介しています。
今後も新型コロナの感染拡大が続くことが懸念されています。もちろん、恐怖を感じることもあるでしょう。そんな時、冷静さを取り戻すために見たくなる動画です。
サントリーBOSS「宇宙人ジョーンズがこの惑星の人々へスペシャルメッセージ」
新型コロナの感染防止のためのメッセージを、おもしろおかしく宇宙人ジョーンズが伝えているCMです。
このCMの興味深いポイントは、過去のCMを再編集することで作られた点でしょう。あえて撮影をしないことによって「ソーシャルディスタンスを守ろう」というメッセージにも説得力が増しています。
過去のアーカイブから今回の作品にぴったりのポイントを切り抜けるほどの大シリーズだからこそできたことでした。
宇宙人ジョーンズの1つ1つのアドバイスを聞きながらも、「これ見たことある!」という過去のCMについ目を奪われてしまう、おもしろくて魅力的な1本です。
大塚製薬カロリーメイト「2020年、夏、部活。」
2020年は誰もが予想しない年となってしまいました。東京オリンピックが中止になり、そして春の甲子園も中止になり…。その影響は学生たちの部活動にも及んでいます。
中学生・高校生の多くが部活に身を捧げ、大会で結果を残せるよう全力で準備します。しかし、新型コロナによって大会さえ開催できません。3年生は引退の場を失ってしました。
そんな先の見えない状況にもかかわらず、動画の中では前向きなコピーが並びます。
「今までやってきたことが消えるわけじゃない」
「それでも好きだから、1人でも練習しちゃう」
コピーは全て、実際に学生たち60人にインタビューをした時の彼らから発せられた言葉とのことです。
つらい状況にもかかわらず、ひたむきに努力を続ける学生たちの前向きさに励まされるとともに、かつての学生時代の自分の姿が重なるかもしれません。
見た後には気持ちが不思議とすっきりし、そしてまたもう一度見たくなってしまいます。
佐賀市「本当にあったぬるい話」
佐賀市による地方プロモーションビデオの第11弾として発表されたWeb動画です。
まるで怖い話かのように始まる5つの話ですが、まさに「ぬるい」としか言えない内容がくせになってしまいます。第1話を見ると、第5話まで見ずにはいられません。
ぬる湯として有名な富士町の古湯・熊の川温泉ですが、その効能までは知られていないという課題があるため、その効能やポテンシャルを紹介する意図で作られた動画です。
新型コロナの影響もあり、なかなか旅行に行くことができない日々が続きます。Web動画を通してぬる湯の心地よさや豊かな自然が感じられ、気持ちをリフレッシュすることができるかもしれません。
No.22020年上半期のCMの特徴や傾向
やはり、新型コロナがCMにも大きく影響しました。自宅勤務や自粛によってテレビの視聴時間が増えたことにより視聴率は上がったものの、企業はCM出稿に慎重な姿勢を見せました。
IT mediaの調査によると、3月1日〜4月24日の全放送エリアにおいて、ACジャパンの広告出稿は前年の7倍にまで増えたとのことです。特に大きな打撃を受けている観光・アミューズメント業界や自動車関連のCM出稿数が激減していると共同通信社が伝えています。
一方で、視聴者の不安に「寄り添う」姿勢を見せたテレビCMやWeb動画も目立ちました。その中でも特に、感染症のもたらす「恐怖」に焦点を当てた日本赤十字社の動画や、サントリーBOSSによる過去作品を使ったCMは目を引くものだったと言えます。
また、NTTコミュニケーションズの企業広告は新型コロナを想定したものでなかったとしても、今この情勢にぴったりとはまったためにメッセージの力強さが際立っていました。
そして、日清食品の「Hungry Days」シリーズが新しくリリースされたことからもわかるように、最近では新型コロナにしばられない表現のCMや動画も増えてきています。
そして、メディアレーダーによると2020年下半期は広告宣伝費が回復傾向にあるとのことです。
今後は「ウィズコロナ」時代であり、「コロナの中でも消費者に寄り添っていく」と伝えるだけでは十分ではありません。新型コロナの影響を当たり前のものとし、その上で力強くブランドメッセージを伝えていくことが重視されていくことでしょう。
No.3まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は2020年上半期に放映された「もう一度見たくなる」日本のCMを紹介しました。シリーズ化されているものは過去作品の多さを生かしたり、新シリーズを作成したりと、その強みを生かして視聴者の目を引きました。
コロナによって変わってしまった生活に焦点を当てたものや、あるいはコロナを感じさせないWeb動画などもあり、一度はACジャパンの広告が増えたものの、今後はCMのバリエーションが回復していくことでしょう。
2020年下半期はどんなCMを見ることができるのか、楽しみですね。
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