Story
Marketing ストーリーマーケティング
「共感」「感動」のストーリーマーケティングで動画を活用するメリット
まるでショートドラマや映画のようなストーリーでターゲットを惹きつける「ストーリーマーケティング」。
ストーリーマーケティングはさまざまな企業が取り入れており、大きな話題となるものも少なくありません。そして、ストーリーマーケティングは動画がもっとも得意とする舞台でもあります。
今回は、あらためてストーリーマーケティングの定義や具体例、動画を活用するメリットについて紹介します。
「自社でも映画みたいなクオリティの高い動画を作りたい」
「ストーリーマーケティングを生かしてブランドの認知度を上げたい」
「見込み客をしっかりと企業のファンとして取り込みたい」
そう考えている方は、ぜひ本文を参考にしてください。
No.1ストーリーマーケティングは「ストーリーを用いたマーケティング戦略」
ストーリーマーケティングはその名の通り、ストーリーのある物語をベースに、企業やサービスの認知拡大や好感度アップを狙うマーケティングのことです。
ターゲットの共感を得ることを目的とする「共感マーケティング」でもストーリーが大きな役割を果たすので、ストーリーマーケティングは共感マーケティングの1種だとも言えるでしょう。
ストーリーマーケティングの特徴は以下の3つです。
- ・まるでドラマや映画のようにストーリー性がある
- ・WebのショートムービーやCMとして公開されることが多い
- ・サービス名やブランドが控えめで、宣伝感がない
ストーリーマーケティングの最大の目的は「企業やブランドの世界観や価値観をターゲットと共有し、好感を抱いてもらう」ことにあります。企業やブランドの価値観に共感したターゲットはロングタームで付き合うことができるファンとなってくれるからです。
割引や広告などで商品やサービスを購入した層は、他に安い代替品が出たりすればすぐに乗り換えてしまいます。
ですが、企業やブランドの世界観を愛してくれているファンなら、値段や競合商品をかえりみず、長く購入してくれます。つまり、ストーリーマーケティングは「企業の世界観に共感するファンを増やすための戦略」だと言えるでしょう。
ストーリーマーケティングを用いたコンテンツは購買促進や認知拡大を目指す単なる宣伝広告目的ではなく、「メッセージ」「世界観」「価値観」などの言葉にしづらい概念を伝えるために用いられます。ストーリーマーケティングと広告宣伝はあくまで別々のものなので、切り離して考えるようにしてください。
No.2なぜストーリーを用いる?ストーリーがもたらす「共感」「感動」の効果4つ
ストーリーをマーケティングに用いることの効果に以下の4つが挙げられます。
- ・ターゲットが能動的にコンテンツに触れてくれる
- ・ターゲットがストーリーに入り込むことで共感や感動しやすくなる
- ・ストーリーを好きになることで企業やブランド自体の好感度もあがる(ハロー効果)
- ・ストーリーがあると記憶に残りやすい
ストーリーがあれば広告のように無理やり見せる必要がありません。ターゲットが自ら能動的に見てくれて、宣伝広告よりも記憶に残りやすいのが特徴です。
「人は感情でモノを買い、理性で正当化する」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。ストーリーによってターゲットを共感・感動させることは遠回りのように感じますが、実際は企業への信頼感や好意に、最終的には購買につながります。
そして、「ハロー効果」は何かが強い印象を持っている時に、その印象に他の部分の評価も引っ張られる現象です。コンテンツがよければ企業やブランド自体への好意も抱きやすくなり、ターゲットが企業と長い付き合いをしていくことのきっかけとなりえます。
上記4つ効果を、ストーリーマーケティングなしで得るのは非常に困難です。特に視聴者の共感や感動という感情を引き出すことができるのは、ストーリーの持つ力ならではでしょう。
No.3ストーリーマーケティングで活躍する動画 動画を活用するメリット3つ
ストーリーマーケティングはさまざまな手段・媒体で可能です。紙面やラジオCM、スピーチなどでも利用されますが、もっともストーリーマーケティングを得意とするのは動画だと言えます。
動画には、以下のようなメリットがあります。
- ・企業の世界感やメッセージを直感的に伝えられる
- ・伝えられる情報量が多い
- ・SNSで拡散されやすい
ストーリーマーケティングでは「どれだけ視聴者がストーリーに入り込み、共感・感動するか」にかかっています。
そこで、企業やブランドの世界観やメッセージを言葉での説明なしで直感的・視覚的に伝えられるのは動画だけです。感動しそうな時にくどくど説明されると興醒めしてしまいますが、動画は情報量が多いので言葉で描写する以上の情報を瞬時に伝えられます。つまり、感動や共感する瞬間を捉え切ることができるのです。
また、動画は各SNSとも相性がいいのが特徴です。一目ですぐに情報が伝わるのでユーザーの注意を引きやすく、共有されやすい傾向にあります。広告出稿費をかけずとも多くのターゲットに波及していく可能性を持っているのが、動画という表現方法なのです。
No.4ストーリーマーケティングを活用した成功例
続いては、ストーリーマーケティングを活用した動画を2つ紹介します。共感・感動のポイントを意識しながら見てみてください。
Bell’s 「Reader」
こちらは、スコッチウイスキーのブランドBell’sがストーリーマーケティングを活用した動画です。
アメリカは日本ほど識字率が高くなく、文字が読めない人もいます。そんな1人の男性が熱心に文字を勉強し始めたのには特別な理由がありました。
「Extra Special Scotch」のタグラインの通り「Bell’sはこういう場面にこそふさわしい」ということを視聴者に直感的に伝え、商品の価値が説明なくとも伝わってきます。
まさに、ストーリーマーケティングの手本と言える動画だと言えるでしょう。
BMW 「青い手」
長編のブランデッドムービーであるBMWの「青い手」も、ストーリーマーケティングの好例でしょう。「親子の絆」「車の思い出=家族の記憶」という普遍的なテーマで視聴者の共感や感動を煽り、見終わった後にはブランドへの好感が残ります。
この動画からわかるように、ストーリーマーケティングは必ずしも購買に直結させるためのものではありません。
それよりも、視聴者の感情を揺さぶり、企業やブランドの価値観を伝えて好感度を上げることを意図しています。
No.5ストーリーを作る時のポイント
ストーリーマーケティングをする上で、ストーリーを作る時のポイントとして以下が挙げられます。
- ・伝えるメッセージ・世界観・コンセプトをしっかりと固めておく
- ・ドラマ・映画と並ぶクオリティを目指す
- ・エンディングから逆算してみる
- ・起承転結を意識する
- ・感情移入しやすい主人公目線でストーリーを進める
それぞれのポイントは必ずしも押さえておく必要はありませんが、ストーリー作りで詰まった時に役立つ考え方です。ストーリーマーケティングを用いる予定なら、知っていて損はないでしょう。
ポイント1:伝えるメッセージ・世界観・コンセプトをしっかりと固めておく
このポイントだけは何があっても押さえておかなければなりません。
まずストーリーを作る前に、コアメッセージや世界観、コンセプトなど根幹となる部分をしっかりと固めておいてください。動画の基礎となる部分がブレてしまうと、たとえストーリーがよくてもターゲットに正しくメッセージが伝わりません。
どれだけ時間をかけてもいいので、企画コンセプトを磨き上げることが、ストーリーマーケティングに不可欠です。
ポイント2:ドラマ・映画と並ぶクオリティを目指す
ストーリーマーケティングを行うための動画は、既存のドラマや映画と競合することも考えられます。
ターゲットが自ら見たくなるもの・シェアしたくなるものでなければならず、ターゲットにとってのエンターテインメントとして成立する必要があります。
マーケティングのための動画と考えず、ドラマや映画のクオリティを目指しましょう。
ポイント3:エンディングから逆算してみる
ストーリーの進め方に迷った時には、エンディングから逆算してみるのがおすすめです。
どんな結末にしたいのか、動画を終わった後視聴者にどんな気持ちになってもらいたいのか、エンディングのシーンを想像することで全体像が見えてくるかもしれません。
ブランディングを兼ねた内容としては最後はハッピーエンドにしたいですよね。事例ではありますが、過去ストーリーテリング型のCMで最後をバッドエンドにし、視聴者からの反感を買ったものもあります。
ポイント4:起承転結を意識する
ストーリーに起承転結を入れてみましょう。
暗黙の了解だとは思いますが、改めてストーリー性を持たせるには起承転結が必要です。起承転結があるとストーリーにメリハリがつき、視聴者がストーリーに入り込みやすくなります。
特に「転」にこだわってください。「転」こそ視聴者を引き込むチャンスです。動画の中で逆境や困難となる箇所を入れることが、アクセントとなります。
ポイント5:感情移入しやすい主人公目線でストーリーを進める
ターゲットがストーリーに感情移入しやすいよう、主人公の目線でストーリーを進めていくのも方法の1つです。
描写が主観的になるよう、演出や撮影角度にこだわってみてください。プロのクリエイターに相談すれば、効果的な演出方法を共有してくれます。
No.6【補足】ストーリーマーケティングと違う?ナラティブマーケティングとは
ストーリーマーケティングと比較して「ナラティブマーケティング」がよく挙げられます。ナラティブは「物語」「物語の」という意味で、ナラティブマーケティングもストーリーを利用してターゲットの共感や感動を誘う手法です。
ストーリーマーケティングとナラティブマーケティングの違いは物語の視点です。ストーリーマーケティングでは登場人物の行動が行動を起こすさまを視聴者が客観的に見ます。
一方、ナラティブマーケティングは「語り」がメインで、主観的にストーリーが進んでいきます。ターゲットや顧客を語り手に置くこともあれば、企業自身が語り手になることもあります。
たとえば、上記のCMが例として挙げられます。「なぜ母親しか家事をしないのか?できることから、父親も家事を手伝うべきだ」と洗剤メーカーのメッセージが父親目線で語られています。
ナラティブマーケティングはその視点からさらにターゲットが感情移入しやすくなる傾向にあります。ナラティブマーケティングは「ストーリーマーケティングよりも強力だ」と主張する人もいるほどで、ストーリーマーケティングと併せて知っておきたいマーケティング手法です。
No.7まとめ
いかがでしたか?
今回はストーリーマーケティングについて解説しました。ストーリーマーケティングを行うなら、情報量が多く、直感的にメッセージを伝えられる動画がぴったりです。
ストーリーマーケティングの動画コンテンツはドラマや映画に匹敵するクオリティでなければなりません。ハードルは決して低くありませんが、ターゲットとの信頼関係を作っていく上でストーリーマーケティングはとても役に立ちます。
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