Future of
Branded contents ブランデッドコンテンツの今後
ブランディングのためのエンターテイメントを取り入れた「ブランデッドコンテンツ」が今後拡大する理由を徹底分析!
企業や商品のブランディングのための「ブランデッドコンテンツ」をご存じでしょうか。
広告マーケティングの手法として近年広く取り入れられるようになってきましたが、まだ馴染みのない方も多いかもしれません。
ですが、ブランデッドコンテンツは今後マーケティング戦略上欠かせないものとなっていくことは確実で、さらに拡大していくと考えられます。
「ブランデッドコンテンツって耳にするけど、そもそも何?」
「ブランデッドコンテンツがなぜ拡大していくの?」
「ブランデッドコンテンツはこれからどう進化していくの?」
今回は上記のような疑問に対し、「ブランデッドコンテンツの今後について詳しく解説していきます。企業や商品のブランデッドコンテンツを作ってみたい、新しい方法でマーケティングを行いたいと考えている方はぜひ一読してみてください。
No.1今後もマーケティングには欠かせない存在「ブランデッドコンテンツ」
ブランデッドコンテンツとは、ブランディング戦略のために作成されるコンテンツのことです。
ブランドのメッセージや世界観を消費者に伝え、共感や感動、おもしろさによって能動的な視聴を促すもので、宣伝を目的とする広告プロモーションとは異なります。(ブランデッドコンテンツと広告の違いについては、詳しくは「【ブランデッドムービー/ブランディングムービー】ストーリーと想いを伝えるブランデッドムービーとは」で解説しています。)
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【ブランデッドムービー/ブランディングムービー】ストーリーと想いを伝えるブランデッドムービーとは
「ブランデッドコンテンツ」の具体例
企業の価値観や理念などの「想い」をストーリーの中で描き、ブランド価値の向上や消費者との信頼関係を築くためのものが「ブランデッドコンテンツ」です。
ブランデッドコンテンツの特徴は「企業の価値観・理念など『本質的な部分』を伝える」「視聴者の興味や共感を惹く『ストーリー性・メッセージ性』がある」という点です。そのため、商品宣伝を目的としません。
ブランデッドコンテンツの具体例として以下が挙げられます。
- ・ショートフィルム(Web動画)
- ・アニメ
- ・映画
- ・漫画
- ・音楽
- ・小説
- ・イベント
これらをまとめて「ブランデッドコンテンツ」と総称し、その1つであるショートフィルムや映画のことを「ブランデッドムービー」と呼んでいます。ブランデッドムービーは、広告と娯楽コンテンツの『ハイブリッド』だとも言えます。
「ブランデッドコンテンツ」の1つが「ブランデッドムービー」
ブランデッドコンテンツは商品やブランドのよさを宣伝せず、ブランドのストーリーを語ります。映画や小説、イベントやブログなどさまざまな形を取りますが、ショートフィルムとしてリリースされることが主流です。
ブランデッドコンテンツとはどんなものなのか、見てみるのが一番でしょう。たとえば、2001年に公開されたBMWのショートフィルムシリーズ「The Hire」は世界初のブランデッドコンテンツだと言われています。
「The Hire」は全8編からなるアクションエンターテインメントで、有名な監督や大物キャストを大胆に起用しています。BMWの車がフィルム中に登場するものの、宣伝や機能訴求などは一切しておらず、BMWの世界観に没入することを目的として作られていることがわかります。
当時のセオリーでは、大々的なプロモーションを打つなら広告枠に投資することが必須だったため、BMWは広告枠にかけるべきお金を制作費に回し、従来とまったく異なるアプローチをとった事実は広告業界にとって衝撃的でした。
こちらは、ブランデッドコンテンツの一流企業として名高いRed Bullのショートフィルムです。
パルクールの名人・Jason Paulが江戸時代の日本を駆け回ります。スピード感のある展開は目を離すことができず、エンターテインメント性も抜群です。
すでにRed Bull はブランディングによってエクストリームスポーツの代名詞の地位を確立しており、この動画にRed Bullは一切出てこないもののパルクールとRed Bullを容易に結びつけることができます。「パルクールのようなエクストリームスポーツへのエナジーを、Reb Bullがブーストさせる」とのブランドメッセージが動画から感じられます。
No.2ブランデッドコンテンツは今後も拡大していく!その理由とは
ブランデッドコンテンツは今後さらに拡大していき、マーケティングの手法のメインとなっていくことが考えられます。<
一体、どのような要因がブランデッドコンテンツの拡大に寄与しているのでしょうか。考えられる3つの理由を以下で説明します。
消費者の時間は「買う」ものではなく「獲得する」ものとなった
『ブランデッドエンターテインメント お金を払ってでもみたい広告(著:カンヌライオンズ審査員、鈴木智也氏)」では、ブランデッドコンテンツが重視される理由を「消費者の時間は『買う』ものではなく、『獲得する』ものとなった」と説明しています。
従来はマス広告の影響力が大きく、誰もがテレビを見ていました。CMの広告枠を「買う」ことが自動的に視聴者の時間を買うことになり、CMは見てもらって当然のものだったのです。
ですが、電通の「日本の広告費2019年」の調査からもわかるように、今ではインターネット広告費がテレビCMを上回り、視聴者が自分の見たいものをインターネット上で見るようになりました。
高いお金で広告枠を買っても、視聴者に見てもらえる保証がなくなったのです。そのため、広告枠にお金を使うより、コンテンツの制作に資金を投入して視聴者の興味を惹き、消費者の時間は「勝ち取るべきもの」に変化したと言えます。
オンデマンドプラットフォームの台頭
オンデマンドプラットフォームの台頭もブランデッドコンテンツの拡大に関係しています。
ネットワーク機器を扱うSandiveは、2018年時点でNetflixが世界の通信量の15%を消費していると報告しました。加えて2021年1月時点でNetflixの会員数が2億人を突破したことからも、世界への影響力の大きさははかりしれません。
AmazonやHuluなども人気を博し、多くの人がオンデマンドのストリーミング動画プラットフォームを利用するようになりました。
ユーザーの方ならわかると思いますが、時には、8時間や9時間もオンデマンドのプラットフォームで動画を見続けることがあるでしょう。そして、広告主にとっては恐ろしいことに、その間視聴者は一切広告に触れていないのです。オンデマンドプラットフォームにより、見たいコンテンツを邪魔する「広告」を排除することが視聴者にとって可能になってしまいました。
つまり、視聴者に「能動的に見る」というアクションを自ら取らせることができないと、映像を見てもらえなくなりつつ現実と向き合わなければなりません。
そのため、コンテンツの視聴を妨げる広告よりも、視聴者が自ら見にきてくれるブランデッドコンテンツに采配が上がります。広告はブランデッドコンテンツ化していかないと、将来的には本当に誰も見ないものとなってしまうかもしれないのです。
視聴者にメッセージを届けることへの難易度の上昇
現代では視聴者にメッセージを届けることも至難のわざです。
情報があふれ、コンテンツが飽和し、視聴者の選択肢は増えていくばかりです。視聴者は企業メッセージへの感度が下がり、テレビCMの30秒間のメッセージのほとんどは忘れ去られてしまします。
視聴者の記憶に残るため、メッセージを届ける際に感動や共感、憧れなど強く感情に訴えなければならなくなりました。ですが、強い感情を呼び起こす表現は、宣伝や広告を目的とするTVCM枠の短い時間では困難です。
そこで、時間の制約に縛られず、ストーリーを用いながら自由にブランドメッセージを発信できるブランデッドコンテンツこそ消費者とブランドをつなぐ存在として、今後さらなる影響力を発揮することが予想できます。
No.3今後も欠かせないブランデッドコンテンツを作る時に意識すべきこと
ブランデッドコンテンツを作る時に意識すべきことは以下の4つだと言えます。
- ・時代的な要素と普遍性
- ・他のブランドにはない独自性
- ・過去パターンからの脱出
- ・ストーリーと映像制作技術
それぞれの事項について、解説していきます。
時代的な要素と普遍性
成功したブランデッドコンテンツの多くに共通するのが、「普遍的なメッセージ」です。
「【思わず共感】ブランディングを成功させる参考にも!おすすめショートムービーを紹介」で取り上げている動画は「親子の絆」など人類に共通している普遍的なメッセージがあり、国籍や性別、年齢にかかわらず多くの人の心を揺さぶる可能性を含んでいます。
そこに、スマホによって希薄になる人間関係、コロナによるリモートワークなど「時代的な要素」を掛け合わせることで、感動とともに視聴者は強い共感を覚えるようになります。
相性のよい「普遍性」と「時代的要素」の組み合わせを意識してテーマを設定してください。
他のブランドにはない独自性
他のブランドと同じメッセージを発信しても視聴者の興味を惹き、見てもらうことはできません。
たとえば、他のブランドにはない独自性を持った企業にRed Bullが挙げられます。エクストリームスポーツをフィーチャーし続け、ライブを配信するRed Bull TVやイベントなども開催しています。
また、「Legoムービー」はブランデッドコンテンツの最高の形だと言われており、商品時代を映画の主役に仕立て上げています。
この2社のように他のブランドが真似できないような独自のアプローチ方法を用いることが、ブランデッドコンテンツ作りでは欠かせません。
過去パターンからの脱出
独自性を持つことにもつながりますが、過去パターンから勇気を持って踏み外すことも大切です。
「ブランデッドコンテンツ=感動ムービー」と解釈されやすく、結婚式の親子の姿や子供の成長を見守る母親の姿など、よく描かれるパターンが出来上がりつつあります。
確かに、定番パターンは誰もが感動できる作りとなっているのも事実です。ですが、定番パターンはすでにやり尽くされており、視聴者も「またこれか」と飽きを覚え始めています。
ブランデッドコンテンツはブランディングのためのものです。
ブランディングは、他のブランドと自社ブランドを区別してもらうために行うものです。自社ブランドにしか作れないブランデッドコンテンツにするため、大胆にお決まりのブランデッドコンテンツのパターンから脱出してみてください。
ストーリーと映像制作技術
ブランデッドコンテンツ作りでおろそかにできないのがストーリーと映像制作技術(クラフト)です。
ブランデッドコンテンツは視聴者が「能動的に見るもの」だと述べました。つまり、視聴者にとってはお気に入りのYouTuberの新着動画や、Netflixのドラマや映画とブランデッドコンテンツは同じ扱いなのです。
ブランデッドコンテンツは娯楽である映画やドラマのクオリティと張り合わなくてはならず、質の高いストーリー作成と映像制作の知見があるスタッフの起用が欠かせません。
本気のブランデッドコンテンツを作るなら、ぜひDirect Creatorsにご相談ください。確かな映像技術を備えたカメラマンや映画製作の経験のあるディレクターを探し出すことができます。
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No.4ブランデッドコンテンツは今後どうなっていくのか
ブランデッドコンテンツが拡大していくと述べましたが、今後どのような変化を遂げるのでしょうか。
ブランデッドコンテンツはまだ新しく進化途上のものですが、一度ブランデッドコンテンツの将来についても考えてみましょう。
可能性1:エンターテインメント化が進む
ブランデッドコンテンツは能動的に見られるべきものです。
どんな時代でも人は楽しませてくれるものに注目し、時間を使います。ブランデッドコンテンツのエンターテインメント化が進むでしょう。
将来的にはブランデッドコンテンツが、ブランドが作成したものと意識されることなく、小説やドラマなどと同等のエンターテインメントとして視聴生活の一部に浸透していくことも考えられます。ブランデッドコンテンツがNetflixやAmazonなどのオンデマンド動画プラットフォームで配信されたり、映画館で上映されたりすることもあるでしょう。
可能性2:セールスプロモーションとブランデッドコンテンツの二極化が進む
現代の日本では、宣伝を目的としたセールスプロモーション広告とメッセージ性を重視したブランデッドコンテンツの境目があいまいだと言われています。
今後は中途半端なものが淘汰されていき、セールスプロモーションとブランデッドコンテンツの2つの軸を区別した上でマーケティングが行われるようになるでしょう。
ブランデッドコンテンツは重要な役割を果たしますが、時には大多数に対する宣伝広告が最適である事態がなくなるわけではありません。目先のセール告知やローカルマーケットのニーズへの対応などは、セールスプロモーション的な動画が得意とする分野です。
セールスプロモーションとブランデッドコンテンツの役割を理解し、この2軸を意識的に使い分けることがさらに求められるようになると考えられます。
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No.5ブランデッドコンテンツの今後 まとめ
いかがでしたか?
今回はブランデッドコンテンツの今後について解説しました。ブランデッドコンテンツは歴史が浅く、今もまだ確立していない進化の過程にあるものです。ですが、今後マーケティング上でブランデッドコンテンツの重要性が増していくことは間違いないでしょう。
ブランデッドコンテンツ作りなら、Direct Creatorsにお任せください。コンテンツ作りの経験豊富なスタッフが、質の高いブランデッドコンテンツ制作をお手伝いします。
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